2015年12月12日

50代がこれからの人生を考える上でのお金の問題

私たち今の50代は、バブルを経験してきた世代。

贅沢している気分はなくても、そのときの経験がちょっとだけしみついていて、
バブルを経験していない世代や
その前の貧しい貧しい時代を経験してきた世代から見ると、
どうも経済観念が違うように見えるらしいです。

あまりそういう自覚はないのですが、
老後貧乏、老後破産、老後不安・・・そんな言葉を聞くと、
ひそかにドキッとしてしまい、
子どもの頃に読んだ童話「アリとキリギリス」が浮かびます。
私、キリギリスかしら・・・?!という思いが頭をよぎり、漠然とした不安に襲われるのです。


お金の問題を考えたくない、考えると不安になる

私がエンディングノートを使って自分の人生を考えていく講座を始めたのは
昨年の春。
毎月1回づつ開催しており、21回になる今月
私が最も苦手とするお金のことをテーマにした。

相続を考えるためにエンディングノートを使う人がいるくらい、
エンディングノートというと必ず出てくるのがお金の話。
相続を考えるためにエンディングノート講座をやっている先生も
いらっしゃるくらいだ。
私自身は、お金の話をするためにエンディングノートを使うのは好まないけれど、
お金の問題を避けて生きていくことはできない。

これからのお金の問題を考えていこうとすると、
必ずライフプランの視点が出てくる。
だけど、ライフプランを考えると、
 貯金しなきゃ
 そんなに貯金できない、
 無理だ、将来足りなくなりそう・・・・・
そんな思いが押し寄せて、考えて安心するはずが、
なんだか不安になっていってしまうのだ。
だから、少し違う視点でお金を取り上げたかったのだ。

そこで、今回お願いした専門家の先生は大江英樹さん
「老後貧乏は避けられる」の著者であり、
日経電子版の「定年楽園への扉」は人気コラムでファンも多い。

お金の問題は、生き方とリンクしている

現在、著述業や講演で活躍する大江さんは、
大手証券会社定年退職後に
リタイアしたサラリーマンが自由に生きるための支援をしたい
という思いで起業されたと言う。
そのお考えに、私も大いに賛同する。

さて、大江さんによれば、
老後に考えられる不安というのは三つの不安から構成されているという。
その三つが老後不安の正体でもあるのだが、
その一つがお金の問題だと大江さんは提示された。



大江さんご自身がかつて大手証券マンであり、
そのサラリーマンを終了・卒業した立場から、
講座では、現実にお金をどうコントロールし、実践しているのかをお話くださった。

どうやら、私たちはメディアに乗せられている部分が大きかったかも?!
実態をわからないままに不安感を煽られていただけだったのかも?!
・・・そんなことを気づかせていただきました。

印象的だったのは、お金の問題は生き方とリンクしているということ。
お金の問題だけを考えるから不安になるのだ。
どう生きたいかを考えることで、お金をどうコントロールするかにつながっていく。
その話は、リタイア前の今だからこそ考えるべきこと、考えたほうがいいことが山盛りだ。

その具体的方法については、大江さんの著書に委ねたいと思う。




自分の将来、生き方を考えると言ってもいったい何を考える?
そういうときに、エンディングノートに出てくる項目はガイドになる。
項目を一つづつ考えていくことが自分のこれからを考える上で役に立つ。
何となく不安なときに、何が不安か、どこが不安なのかを自分でみつけることができる。
そう思ってエンディングノートを使って生き方を考えていく講座を続けているけれど、
お金の問題もしかり。
お金と生き方が密接なのは間違いない。



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トラベシアのエンディングノート講座 毎月開催中
~エンディングノートを使って、これからの生き方を考える~ 

 ◎ 1月の開催 ◎

 1月13日(水)18:30~20:30
          麻布十番にて。

【 テーマ 】
  家族信託
  ~今だけでなく、これからもずっと円満家族でいるための契約になるか?!~

家族とどんな関係でいたいのか。
そのためにこれからどうつきあうのがいいのか。
親と。兄弟姉妹と。ほかの人たちと。

相続税改正で相続問題が注目されてきましたが、
金融保険業界の商売にならない「家族信託」については、
あまり語られることはありません。
でも、家族のことを今一度考えるきっかけになりそうです。
「家族信託」のパイオニアを目指す先生にお話を聞くことにしました。

会員制の継続講座ですが、初回は体験参加できます。 
体験参加費;3,000円(消費税別)
お申し込み、お問い合わせはこちらまで。
    

2015年12月8日

阿藤快さんの訃報で気づく、何かあった時に誰にも気づかれないかもしれない「一 人暮らし」について

個性派俳優でグルメリポーターとしてもご活躍だった阿藤快さん。
11月15日にご自宅で亡くなっていたのをご親族と事務所関係者が見つけたとの報道がありました。
享年 69歳。
あまりにも早い、突然の訃報でした。
お一人で暮らしていたのですね。





http://bonito-llc.com/

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/11/21/kiji/K20151121011545290.html

いつ人生が終わるかなんて、本人もわからない

阿藤さんはほんの数日前までお元気だったという。
急死だった。
布団の中で眠るように亡くなっていたのが見つかったのは15日午後。
「安らかな静かなお顔をして、眠った(ような)お顔をしていた」という。
14日はお誕生日で、10日〜14日はお休みで、連絡がとれなかった15日に親族と事務所関係者が見つけたのだ。
阿藤さんご本人は、14日の夜の時点では、翌日人生が終わるなど夢にも思わずに眠りについたのではないだろうか。

1人だと誰にも気づかれない

一般の人の場合、1人で暮らしていたら、本人が予想しないまま突然人生が終わっても、きっと誰にも気づかれない。
そのまま数日が経過する可能性が高いことは十分想像できる。
ましてや一人世帯が一番多いのが今の時代だ。

一般的だと言われる四人家族なんて、今や決して多くはない。
孤独死とか孤立死とか言われるけれど、一人暮らしの人が多くなったのだから、そんなことは当たり前な話なのだ。

阿藤さんの場合はご家族はいらしたけれど、お一人で暮らしていたらしい。
だけどご自宅にしばしば訪れるであろう事務所関係の人がいたから、亡くなったその日に発見された。

けれど、一般的にはどうだろう。
こちらから声をかけなくても家に訪ねに来るような人というのはどれくらいいるものなんだろう。

ちなみに我が家の場合は、かつては来客の多い家だった。
毎週末誰かが来ていた。泊まっていく人も多かった。
最近は来客が少なくなったが、かつて多かったときでもそれはこちらから声をかけるからいろいろな人が訪ねてくるのであって、全く声をかけなくても勝手に訪ねて来る人などほとんどいない。
1人で暮らしているわけではないので、もしも何かあったらきっと家族が気づくだろうけど、もしも一人だったらば・・・?
会社員の夫の場合は無断欠勤が続くことになるわけだから、会社の誰かが様子を見に来るかもしれない。
だけど会社勤めをしていない私の場合は、家にまで訪ねて来る人は、なかなか思い浮かばない。
比較的マメに連絡を取り合っている姉妹ですら、1〜2週間くらい音信不通のことはよくあることだ。
そう考えると、たぶん誰にもなかなか気づかれないだろう。


もはや対策なんてあるのか

子どもはやがて独立する。
連れ合いがいてもずっと元気とは限らない。
誰だって一人暮らしになる可能性がある。
しかも家族の形態は昔と比べて多種多様になり、ますます一人暮らしは増えている。

昔だったら家族が多いし、近所づきあいも濃かったから、何かあれば誰かに見つけてもらいやすかった。
裏を返せば見つかってしまいやすい、隠したくてもバレてしまうとも言える。
面倒くささやうっとおしさを避けると、何かあったときに誰にも気づかれないことにつながる。
阿藤さんの訃報ニュースをきっかけに、しっかりした組織への所属や強いつながりがない場合は、さらに気づかれにくいことを改めて再確認した。


私の家の近所では、一人暮らしの高齢者に対しては、ボランティアが運営するサロン(おしゃべり会)に参加するよう声がかかる。
誰もが参加するわけではないし、参加する場合も、声をかけてから実際に参加するようになるまでは長い時間がかかる。
たとえ参加しなくても、そのボランティアは何回も定期的に訪ねるようにしている。
それは80歳以上が対象で、それを進めるボランティアの平均年齢も、たぶん70歳くらいだった。
ときどきその場に顔を出してみると、私は最年少で、しかも
極端に若い存在だ。
私以外に次を担いそうな世代はいない。
このボランティアグループは、果たしてこのまま続いていけるのだろうか。

つながりは意識しないと

血縁〜家族や親戚との密着度が薄くなってきた今、つながりは意識して作っていこうという流れがある。
お墓をきっかけに親しくなる墓友は、そういう流れの一つではある。
わからなくはないけど、私にとってはあまり現実的ではない。

知り合いの女性は、夫が海外で単身赴任なので自分は日本で一人暮らしをしている。
彼女は、もし自分に何かあったとしても誰にも気づかれないだろうと思うと不安になると言う。
彼女はいろいろな活動をしているけれど、会社勤めをしているわけではない。

その話を聞いた周りの人たちは、音信不通に気づくきっかけとして、SNSを上げていた。
もしもFacebookの投稿が途切れたら、不信に思うからお互いに訪ね合うっていうのは?と。

私にとっては、墓友よりもはるかに現実的だと思った。
高齢者にはなかなか難しいかもしれないけど、SNSやネットを使いこなす50代以下であれば、お互いに気にして、お互いに訪ね合うという形はそんなにハードルが高くない。

ゆるい関係の友達だったらたくさんいる、という人は多いだろう。
でももう少し踏み込んだつながり。
ちょっとうっとおしいくらいのつながり。
そういうものがないと、何かあった時に家まで見に来てくれるような関係など、そうそうできるものではなさそうだ。
そういうつながりは、たぶん意識しないと作れそうにない。
仕事でも、家族でも、趣味でも。

そういう中で、今後はSNSが大事なつながりの役割を果たしていくようになるのかもしれない。


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エンディングノートを使って、これからの生き方を考えていく講座を毎月開催中 

 ◎ 1月の開催 ◎

 1月13日(水)18:30~20:30
          麻布十番にて。

【 テーマ 】
  家族信託
  ~だけでなく、これからもずっと円満家族でいるための契約になるか?!~

  エンディングノートには必ず出てくる相続関係のページ。

  その対策と言えば「遺言」が普通なのですが、そうではなくて
  あまり知られていない「家族信託」を取り上げます。
  なぜなら、人によって家族との関係はさまざまではあるけれど、
  生きていくうえで家族との関係は無視できないから。
  そして、「家族信託」を知ることは家族との関係性を考えるきっかけになるから。
 
  金融機関も保険会社も商売につながりにくいのであまり普及せず
  なかなか注目されませんが、

  もしかしたら「家族信託」は円満家族の証になるのでは?

    これからも円満でいるための証明書にもなるのでは?
  もしかしたら「最後に頼りになるのはお金」と「円満家族」が両立するのでは?

  という思いがあって、「家族信託」のパイオニアを目指す先生にお話を聞くことにしました。


会員制の継続講座ですが、初回は体験参加できます。 
体験参加費;3,000円(消費税別)
お申し込み、お問い合わせはこちらまで。