2009年4月25日

しなやかでクールな女性

偶々、いくつかの仕事が集中し、寝る時間が取れない日が続いていた。
不思議なもので、そうやって忙しい時ほど素敵な出会いがあったりします。

ある業界の仕事をするにあたって、その業界情報や基礎知識を知りたいと思っていたところ、偶然にも知人を通じて、その業界団体OBと一緒に食事をする機会に恵まれた。
その人は、現在72歳。業界団体に来る前はキャリア官僚の女性だ。
考えてみれば、まだ女性の役人自体が非常に少なかった頃、雇用機会均等法ができることなど想像もできなかった時代に官僚になったはずだ。今はほぼ引退し、悠々自適の日々だ。

彼女は非常にクレバーなのにそれをあまり人に見せず、物腰が柔らかく、限りなく気さくだった。
かつて仕事関係で出会った人、能力のある人ない人、年配の人若い人、など関わらず、誰とでもわけへだてなくおつき合いを継続させていた。
そして、各々の今の状況を、我が事のように今でも喜んだり心配したりするような人だった。
女性が役所で仕事をするだけでも大変だったであろう時代から仕事をしてきた人、というのは、こういう人なのだろう、と改めて尊敬し、「人間力」を感じました。

「人間力」・・・生きていく上でだけでなく、仕事をする上でも、実は最も必要な能力なのかもしれない、と考えさせられた出会いでした。

2009年4月13日

「寒い」と「暖かい」の境界

私はもともととても寒がりだ。
だから家ではスリッパなしで歩くなど、足が冷たくて耐えられない。
ここ数日暑いくらいの暖かな日が続いているが、気づいたらスリッパなしで
裸足(靴下なし)でフローリングの床を歩いていた。
しかもその感覚が気持ちいい。

この、「裸足で耐えられない」→「裸足で歩きたい」への変化。
この境目が、マーケティング的に大いに意味がある季節変化なのだと思う。
つまり、この変化を感じるとき、冷たい飲み物が飲みたくなったり、
ファッションでは涼しげな服を買いたくなったり、と購買刺激になるはずだ。
企業側から見れば、売上アップするかどうかの境目であるのだ。

冷え込んだ景気とは言え、この暖かくなった1週間で、きっとあちこちで
ホッとしているに違いない。

2009年4月9日

「いきいき」の落とし穴

「いきいき」を発行していたユーリーグが民事再生申し立てをしたことについて
少しだけ風の便りでその情報が流れてきた。
テレビ東京「カンブリア宮殿」で取り上げられるほどに話題の「いきいき」だったが、
ピーク時に比べて部数はずいぶん落ちていたようだ。
とは言え、出版不況と言われる最近の出版業界の中ではかなりの健闘だったはず。
むしろ痛かったのは他にあったようだ。
「いきいき」ではずいぶん前から携帯サイトを立ち上げていたらしい。
その投資が大きすぎたのか、かなりの負担になっていたようだ。
確かに、今や中高年の女性だってかなりの数が携帯電話を持ち、携帯で写真を撮る時代。
パソコンはダメと言いながら、携帯ならメールOKという人も少なくないはずだ。
でも携帯サイトはどうなんだろう?

「いきいき」は書店売りなしの定期購読誌だったので、多くの読者は既に将来分の
購読料を支払っているわけで、言わば債権者だ。
彼(彼女)らが声をあげたら大問題のニュースになるところだが、金額が極端に
たかくなかったことが不幸中の幸いというところか。

新しいことへの投資は大切だが、当たり前のことながら体力とのバランスを
忘れてはならない、と教訓を得る思いだ。

2009年4月6日

本作り

昨年末から、ダイエットに関わる実用本制作に関わっていました。
基本的にはカロリー本ですが、使う人(=読者)にとっていかに便利で
使いやすくするかをかなり考えて作ったので、他社で発行されている
類書に比べて、実用本としてはかなりいい本ができたと、満足しています。
今月末(ゴールデンウイーク前)に発行予定なので、詳細はその時に。

そんなことがきっかけで、またもや食品関係の本作りのお仕事のお話をいただきました。
ありがたいことです。
これからの打合せや取材が楽しみです。

2009年4月2日

「いきいき」がなくなる

3月31日にユーリーグが、2回目の手形不渡りを出し、
再生手続き申立てを出した。

ユーリーグと言えば、中高年向けの雑誌「いきいき」を出していた会社。
雑誌自体は読者参加型。あくまでも現場主義、リアリティを大切にし、
一つの世界観を形成していたことを、私は大いに注目していた。
読者を対象に、独自のファッションや雑貨など幅広く扱う通信販売事業や
編集長と名所旧跡を訪ねるなどのオリジナル企画満載の旅行業などなど、
事業展開もおもしろかった。
読者は超富裕層というわけではないが、比較的経済的に豊かでアクティブ。
知的好奇心や社会参加意識が強い女性が多かったと思う。
雑誌自体は書店販売をしていなかったが、
その影響力はとても大きく、熱烈なファンを多く抱えていたはずだ。

それなのに、なぜ財務状況が悪化したのだろうか。
その雑誌に、あるいは雑誌に伴う事業に何があったのか・・・・?
昨秋からの不況とは言え、そんなに影響を受けそうな読者を多く抱えていたとは
思えないのに。
一方で、企業経営の落とし穴がきっとあったに違いないのです。

個人的にも、実に残念です。
その落とし穴が何だったのか、そこから何が学べるか、などなど
考えさせられることが多いです。

2009年4月1日

新年度スタート

今日から新年度の始まりです。

今までどこに行っても、「仕事がない」「収益が上がらない」「予算が厳しい」
などなど、 不況がらみの話ばかり。
そういう時こそチャンスなんだ、と自分に言い聞かせながら鼓舞するものの
口ばかりで行動がなかなか伴わない。
3月には大手企業含めて倒産企業続出で大変なことになるだろうと
思っていたけれど、 蓋を開けてみたら、大パニックになることはなかった。
苦しい中でも、みんながんばっているのでしょう。

さあ、新年度に入り、予算もリスタート!(のはず)
心もリスタートしたいものですね。