2009年8月10日

テレビの効果

ずいぶん前から、テレビの広告効果が落ちていると言われている。コマーシャルを打っても思うような効果が出ないと。確かに、かつてに比べて、その効果は確実に落ちていると思う。
理由としては、テレビを見る人が減っているからだと言われている。
しかし、必ずしもそれだけではないような気がする。なぜなら、テレビの番組で紹介されるとものすごい効果があるからだ。番組で商品などについて好意的に取り上げられると、その該当商品は飛躍的に売れる。問い合わせも急増する。その数は何割増しなどというケタではない。何倍という数字にまで拡大する。とくに、新商品や新しいサービスの提供など、あまり広く知られていない商品の場合だ。広告主にしてみれば、ぜひとも番組に取り上げてほしいのはいうまでもない。
コマーシャルや広告にすっかり慣れた私たちは、あふれる情報の中で、自分にとって必要か不要かを選別しなくてはならない。そういう中で、番組ではコマーシャルよりもはるかに長い尺を使って、どういう人のためのどんな商品か、どんな使い方をすると便利か、などをリアルなシーンの中でわかりやすく説明してくれる。自分にジャストフィットする情報の取り上げ方だと、コマーシャルなどに比べて、必要か不要かを選別することなく、自分にぴったりだ、という届き方がされるのかもしれない。あるいは面倒だからその情報をそのまま鵜呑みにする、という構図なのか。
今や広告や販売促進など、情報量数が多すぎて、もはや何が自分にとって有益な情報かを選別することも、私たちは放棄しているのかもしれない。
しかし、テレビ局の制作サイドでは、メーカーからの情報提供やプロモートがあまりに多く、広告みたいな番組が増える危機感があり、その傾向が強まると番組は打ち切りになるという。