2012年3月13日

ストレスと向き合う意味

株式会社ビジネス・ブレークスルーが公開した「ビジネスパーソンのストレス意識調査」の結果が、フェイスブック上で多くの人にシェアされている。

この調査は、大前研一さんが主宰するビジネス・ブレークスルー大学で実施されている「問題解決力トレーニングプログラム」を受講するビジネスパーソンを対象に実施したものであるが、注目を集めたのは、Yahooニュースのタイトル「年収1000万円を超えると、仕事のストレスが減少」の影響も大きいのだろうと思う。

そもそも年収が増えるとストレスが減るというのではなく、高年収のビジネスパーソンは主体的に仕事する人が多く、仕事内容やスケジュールを自分でコントロールできるケースが多いから、結果的にストレスが低いと解釈する方が自然だ。
ストレスの主な原因が
「仕事内容を自分でコントロールできない」(49%)、
「会社の業績が思わしくない」(34%)、
「社内の人間関係がうまくいかない」(27%)
ということをふまえても、そう思う。

また別の側面からは、ストレスの耐性の強さもあるのではないかと思う。
というのは、年収が高くなるにはそれなりの努力や苦労があるわけで、そういう努力や苦労を繰り返していく中でストレスに強くなっていくことがあるのではないか、と思うのだ。

誰もが同じ指標を持たず(持てず)、成長が約束されるわけもない今の時代。
価値観は人それぞれだし、正解があるのかどうかもわからず、仮にあったとしても正しいことは一つとは限らない。どこに向かって進むのかの答えは自分でみつけるしか方法はなく、それを考えられないことは、結果的にストレスにつながっていく。

ストレスは心だけの問題ではなく、体にも危険サインを出していく。
いろいろな病気の遠い原因として、ストレスが挙げられることは珍しくない。
腰や首が痛かった人が、ストレスと向き合うことで痛みが緩和することもよく聞く話になりつつある。

先行きは確かに不安ではあるけれど、自分の人生を自分でどう切り開くのか、それを考え続けることが、ストレスを減らす(鈍感になれる)ことにつながって行くように思う。