2015年5月26日

出世すると残りの人生が大変・・・偉くならない方がいい理由

今の若い人は、仕事とプライベートをきっちり分け、
職場での飲み会にも昔に比べてあまり行かないと聞く。
ということは、会社の中で「出世」することなんかに対して、
興味がないのかもしれない。

当時から「出世したい」などと声高らかに言う人はあまりいなかったけれど、
それでもみんな密かに出世を望んでいる空気はあったように思う。
やっぱりサラリーマンは偉くなってナンボなんじゃないかなあと、
私も漠然と思っていたように思う。

でも、出世の結果が明らかに見える年齢になった今、
周りを見渡してふと思うことがある。

なんでみんな出世したかったんだろう? 
どうして偉くなりたかったんだろう?
偉くなった人は、それでよかったと、心から満足しているのだろうか。


偉くならなかった方が、ずっと楽しく働けるって!

今、趣味やコミュニティ活動などを活発にやるだけでなく、
ても楽しそうに仕事をしているT.Oさん。今、65歳だ。

偉い人は、使う方も使いにくいでしょ?
使う方は気楽に使いたいじゃない?
働く方は、定年後なら小さい会社でもいい、
好きなことをさせてさえもらえれば働くだけで楽しい。
1人社長より上場会社の部長クラスの方よっぽど優秀なことも多いのに、
なまじ偉くなったせいでリタイアして他で働けなくなってくすぶっているのは残念だよね〜

そういうT.Oさんはも、昔は偉くなりたかったのだそうだ。
現役のときは休日出勤たり、残業したりして人並み以上に頑張って来られたそうだ。
でも、もしももう少し出世して子会社の社長にまでなっていたら・・・・
今のようには働けなかっただろうと笑う。
もしそうなっていれば、きっと残りの人生が大変だろう、と。

今、考えてみると、会社は人使いが上手いな!

T.Oさんは苦笑する。
上に行けば行くほど権限はある、給料は上がる、待遇か良くなる。
例えば新幹線はグリーン、飛行機はファーストクラス、送迎の車・・・
こうやって見せつけられるから、当然のようにみんな上を目指す。
会社は管理職と言うニンジンをぶら下げて働かせる仕組み・・・

T.Oさんの場合、一部上場会社の部長まで昇ったけれど、
子会社へ出向したことで考えが変わったそうだ。
その出向先で若い上司に仕える業を修得し、
結果的に長く雇ってもらえるようになったのだ。
おかげで今、仕事で全国~世界を飛び回り、
仕事をしながら、合わせて趣味を楽しみ倒している。

休日出勤し、残業し、出世することを目標に、
モーレツ社員と言われながら会社のために頑張ってきた人の中には
今、家の中にひきこもりになり、毎日やることがないという人が多いと言う。

それはオジサンだけだと思ったら大間違いだ。
あと10年もすれば、キャリアウーマンともてはやされ、
働き続けて定年を卒業した女性たちもどんどん放出される。他人事じゃない。

私自身も、会社員だった頃には
「いざとなれば、ファーストフード店でスマイル0円って言って働くもん!」
などと言っていたけれど、会社員でなくなった今、本当にそれができるかどうかは
甚だ疑問である。
長年の経験、というプライドにしがみついているかもしれない。
そうなれば使う方も、オジサン化した私を使いにくいはずだ。

誰もがT.Oさんのようになれるわけじゃないけれど、
楽しく長く働き続けるためには、偉くならないほうがよさそうだ(笑)。
T.Oさんの実感ある言葉の意味が、私は今、少しわかるような年齢になってきた。


 6月10日 生きざまと顔の関係 自分の顔について考える。
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