2016年6月4日

同意しないと何もできないから、どんなに同意したくなくても「同意します」

宮城県の部活では試合に行くのも大変。
東日本大震災依頼、鉄道が通らなくなったことで、公共交通機関では試合会場まで行けず、部活の顧問の先生の車で行かざるを得ない、という現実があるそうです。

入学時に保護者から「お子さんを先生の車に乗せることがありますけどいいですか」という同意書を取っている学校もある。教員の車による生徒の送迎なしには、学校運営そのものが成り立たない実態がそこにある。

部活動の送迎 違反に悩む教諭(2016年5月26日(木)掲載) - Yahoo!ニュース
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6202245


リスクの可能性もあるから同意

いつのまにか、何でもかんでも同意書ですね。
少なくとも、今から20年くらい前にはこんなに同意を取ることなどなかったように思います。



エンディングノートに携わっている立場から見ると、
同意書と言ってまず頭に浮かぶのは医療現場です。

インフォームドコンセント、インフォームドチョイス・・・
「きちんと説明を受けた」ということに間違いありません、とサインして
次に[治療を選択」し、万一のことがあるかもしれないけど責任は問わないことに同意する。

医学の進歩によって、医療は選択する時代へと移ってきています。
その分リスクも高まるわけで、どのたびに「同意」が求められるのです。

本当はイヤだと思っていても、同意しないと前に進めません。

「同意します」は、「仕方ないね」とほぼ同義語です。

前に進め、と言う意味の同意

ネットの世界はもっとひどいかもしれません。
なんだかよくわからないことがだ~っと書いてあって、
最後に「同意します」にチェック。

読んでもよくわからないし、とりあえず「同意」「同意」…
実際、ちゃんと読んで同意している人ってどれくらいいるのでしょう?!
だけど同意しなかったら、前に進まないから、
同意せざるを得ません。

「同意します」は、もはや「ススメ!」と同義語です。



アンケートに答える時も、
お店のお客様会員になる時も、「同意」を求められます。

今の時代、いちいち「同意」。
だけど、本当の意味で同意してなんかいません。
面倒くさいから「同意」。
前に進めないから「同意」
やむなく「同意」にチェックしているだけで、気持ちとして同意などしてはいないのです。

これ以上、実際は同意していないのに「同意」が増えていく世の中になると、
なんだか嘘ばかりな感じがして、私はどうもざわざわしてしまうのです。