2016年3月14日

50代の仕事を考えたとき「起業」は一つの選択肢

シニア起業がとても増えているのだそうです。
ハローワークでは45歳以上はシニアの括りだから、45歳を超えて独立した私もシニア起業になるのかな。
シニアだなんて、ちょっと心外です(笑)。
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/140630hakushohyoushi.pdf

中小企業白書によれば、
1992年に60歳以上の起業家は全体の14.2%であるのに対し、
2012年は32.4%と2倍以上。


50代の仕事環境は厳しい。

特に業績が厳しい大手企業の50代は早期退職制度の割増退職金とともに再就職に向けた求職活動が厳しい。
なかなか希望する求人に出会えないベテラン世代は、長年で染みついた感覚がなかなか抜けずに苦労するそうで、「中高年が再就職するときには、予想外の難しさもあった」にも書いたことがある。

だから起業を選択、という50代もきっとたくさんいるのだろう。
意に沿わない仕事を選ぶくらいなら、自分が始めた方がいい、と。

シニア起業の成功者はいるけれど

昨年12月に、ライフネット生命保険(株)出口会長のお話を聞く機会に恵まれた。
出口会長は京都大学卒業後、日本生命に入社し
海外赴任(ロンドン事務所長、ロンドン現地法人社長)の経験もある、
言わばエリートサラリーマン。
定年間際に起業を決意し、
若いビジネスパートナーと共にライフネット生命保険を起ち上げ、
2015年度の経常収益は約100億(見込み)。
まさにシニア起業成功者と言える。

だけど、誰もが出口会長のような能力を持ち得ているわけではないし、
環境から許されない場合もある。 
向き不向きがある。
起業にはリスクも伴う。

それでも定年を見据えたとき、定年後に何をしていくかは大テーマだ。
寿命がどんどん延びたおかげで、大人になってからの人生の長さは、
定年前と定年後とあまり変わらないくらいなのだから。
そんな長い時間、悠々自適にのんびり暮らすなんて、そうそうできるものじゃない。
お金が湯水のようにあるわけじゃない。
やらなきゃいけないことがあるからこそ、自由の意味がある。だから自由が楽しい。
程度問題ではあるが、嫌々ながらでも「働く」意味は、きっと大きい。

きっかけは退職

中小企業白書にある「起業を意識したきっかけ」を見ると、以下の通り。
 1位 働き口(収入)を得る必要
 2位 周囲の起業家の影響
 3位 現在の職場での先行き不安
 4位 本やテレビ、インターネットの影響
 5位 退職

だけど、シニアで突出するのは、5位の「退職」だ
上が意識したきっかけで、下がふみきったきっかけである。

出典;中小企業白書全文
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/h26_pdf_mokuji.htmll

意識するのも、踏み切るのも、シニアに限ると「退職」が高い値を示す。

隠居から悠々自適へ、さらに次は・・・?!

その昔、リタイアすることを「隠居」と言っていた。
その後、つい10~20年前くらいまでは「悠々自適」が望ましい形だったように思う。
当時の定年世代が働いていた頃は
預金の利息だけで暮らしして行けるくらい高金利の時代だった。
定年後はさすがにそんな金利ではなくなったけれど、でも年金は潤沢だった。

ところが金利はどんどん低くなるし、年金も潤沢ではなくなりそう。
質素倹約を是とする一世代前とは、金銭感覚もレジャー感覚も違う。
今まで頑張ってきたんだからゆっくりのんびりと・・・とは言っても
ゆっくりのんびりだけでは満足できないくらい、その後の時間は長くなっていた。

50代60代で、「生涯現役をめざす」と語る人は増えている。
「**で働くのはあと○年」と言いながら、その次を模索している人も多い。

定年なくずっと働きたい、
自分のやりたい仕事をしたい、

「起業」という形は、きっとこの両方を満たすスタイルなのだ。
少なくともそう思える、そう思いたいことが、今シニア起業が増えている
最大の理由なんじゃないかと思う。



エンディングノートを使って、これからの生き方を考える
================
トラベシアのエンディングノート講座 毎月開催中

 ◎ 4月の開催 ◎

 4月14日(木)18:30~20:30 麻布十番にて。

【 テーマ 】
 家族が生き切るのを見届ける ~「家で死にたい」と言われたら~

=======

100人いれば100通りの人生がある。
生きるってなんだろう?
生き方とは? 命の重みとは?
2014年4月から毎月1回、そんなことをご一緒に考える講座を開催しています。

最後に大事にすることは何か?!
そんなことを考えたくて、4月は実際に家族に「家で死にたい」と言われた人をお招きし、お話を聞きながらご一緒に考えていきます。

体験参加も受付中。
参加ご希望の方はこちらまで。
メールは info@travesia.biz まで。

「私がエンディングノートを使って講座をしているわけ」はこちら