依頼済みのことでキャンセルをするのは好ましくない。そんなことは当たり前のことだが、諸般の事情でやむなくキャンセルせざるを得ないことがある。
今回、既に発注済みであるにもかかわらず、キャンセルせざるを得ない事情が発生した。それもかなり直前のドタキャンだ。直前であればある程、キャンセルと言うのは、発注相手だけでなく、さまざまなその周辺にまで迷惑をかけることになる。できることならキャンセルは早めに、直前の場合はキャンセルは本来避けるべきだ。しかし急な事情でどうにもならなくて、キャンセルすることになってしまった。
まず、発注先にキャンセルする旨を連絡。ここでスムーズに話が済めばいいのだが、なかなかそうはいかない。感情的な不満や、その弊害の大きさなど、想定範囲内とは言え、実に心苦しいものだ。そういうことを一件落着させるほど、私には有効なノウハウなどない。
それでも、やはり大事なのは、本当にキャンセルせざるを得ないほどの事情なのか、相手から見てもやむなしと思ってもらえる内容なのか、がまず大前提だと思う。そのための熟慮なしに、迷惑をかけるような直前キャンセルなど、絶対にしてはならないのだ。そして、迷惑をかけて申し訳ないと心から思っているか、そしてそれがきちんと伝わるか、ということが次のステップだろう。
それが満たされたとしても、相手やその周囲に損害を与えるのは間違いないわけで、そこでどのようなお詫び(補償等)をするか、というのが次の段階になる。丸く収めるのは難しいことではあるが、最後は補償で納めるしかないケースもあるだろう。それでも、将来のことを考えれば、感情的な不満は最小限にしておきたいところである。
通常は電話とメールで連絡する相手ではあったが、今回、私はまず経緯の説明をしに訪問した。かなり険悪な状況ではあったが、相手の懐の大きさにも助けられてご理解をいただいた。さらに、改めてお詫びと補償の話をしに再訪問の形で出かけた。私自身、迷惑をかけた相手とその周囲には、心の底からから申し訳なく思っている。必ずしも100%ハッピーな解決をみたわけではないが、次回機会があればぜひまた・・・ということで決着ができた。結局のところ、ビジネス上でもそこに心がなければ、解決などできないと思い知った。
とは言うものの。今回の私の相手は、長いお付き合いがあったこと、相手の損害は大きかったがその方自身がいい人であったこと、などが今回は大きな助けになったのも、間違いない。