2011年1月20日

誌面のガチャガチャ

10代から20歳前後の女の子に支持される雑誌の誌面を見ると、雑多な情報がてんこ盛りだ。小さな写真付きで小さな文字でぎっしり説明されているものが、1ページの中に10個も20個もぎっしり埋められている。その隙間にはキラキラ星があったりハートが飛んでいたりして、余白など作らない。誌面全体がガチャガチャしている。
私が見ると、それだけでもはや読む気がしない。たとえ豊富な情報を求めるとしても、私はすっきりした誌面を好むし、ある程度の余白がないと落ち着かない。写真もできればわかりやすく大きく見せてほしいと思う。
ガチャガチャしている誌面は、その世代を対象にしている雑誌の特徴とも言える。限られた雑誌だけでなく複数の雑誌がそういう誌面構成をしている。情報量が多い分、掲載している写真も小さいものが多いので、写真の質などあまりこだわらない。素人が携帯で撮影したような写真でも、場合によっては充分なのだ。
いくら流行りとはいえ、これじゃああんまりに情報が薄いので、そういう雑誌の中であえてしっかり見せる作りで、すっきりしたデザイン構成にしたところ、読者からの反響が大幅に落ちたという。見やすくすることで反応が落ちるというのは、私から見ればとても意外ではあるが、読者にとっては、すっきりしたページなど、読む気もしないということなのだろう。
意識の変化と言うのは、こういうところにも如実に表れている。そういう若い女の子は、今だけでなく、これから先もそういう志向が続いて10年後、20年後には上の世代向けの誌面もそんな風にガチャガチャになっていくのだろうか。それともその世代固有の特徴なのだろうか・・・・。それはもう少し時間がたってみないとわからないが、私個人はガチャガチャであふれてしまったらちょっと嫌な気がする。