2015年12月8日

阿藤快さんの訃報で気づく、何かあった時に誰にも気づかれないかもしれない「一 人暮らし」について

個性派俳優でグルメリポーターとしてもご活躍だった阿藤快さん。
11月15日にご自宅で亡くなっていたのをご親族と事務所関係者が見つけたとの報道がありました。
享年 69歳。
あまりにも早い、突然の訃報でした。
お一人で暮らしていたのですね。





http://bonito-llc.com/

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/11/21/kiji/K20151121011545290.html

いつ人生が終わるかなんて、本人もわからない

阿藤さんはほんの数日前までお元気だったという。
急死だった。
布団の中で眠るように亡くなっていたのが見つかったのは15日午後。
「安らかな静かなお顔をして、眠った(ような)お顔をしていた」という。
14日はお誕生日で、10日〜14日はお休みで、連絡がとれなかった15日に親族と事務所関係者が見つけたのだ。
阿藤さんご本人は、14日の夜の時点では、翌日人生が終わるなど夢にも思わずに眠りについたのではないだろうか。

1人だと誰にも気づかれない

一般の人の場合、1人で暮らしていたら、本人が予想しないまま突然人生が終わっても、きっと誰にも気づかれない。
そのまま数日が経過する可能性が高いことは十分想像できる。
ましてや一人世帯が一番多いのが今の時代だ。

一般的だと言われる四人家族なんて、今や決して多くはない。
孤独死とか孤立死とか言われるけれど、一人暮らしの人が多くなったのだから、そんなことは当たり前な話なのだ。

阿藤さんの場合はご家族はいらしたけれど、お一人で暮らしていたらしい。
だけどご自宅にしばしば訪れるであろう事務所関係の人がいたから、亡くなったその日に発見された。

けれど、一般的にはどうだろう。
こちらから声をかけなくても家に訪ねに来るような人というのはどれくらいいるものなんだろう。

ちなみに我が家の場合は、かつては来客の多い家だった。
毎週末誰かが来ていた。泊まっていく人も多かった。
最近は来客が少なくなったが、かつて多かったときでもそれはこちらから声をかけるからいろいろな人が訪ねてくるのであって、全く声をかけなくても勝手に訪ねて来る人などほとんどいない。
1人で暮らしているわけではないので、もしも何かあったらきっと家族が気づくだろうけど、もしも一人だったらば・・・?
会社員の夫の場合は無断欠勤が続くことになるわけだから、会社の誰かが様子を見に来るかもしれない。
だけど会社勤めをしていない私の場合は、家にまで訪ねて来る人は、なかなか思い浮かばない。
比較的マメに連絡を取り合っている姉妹ですら、1〜2週間くらい音信不通のことはよくあることだ。
そう考えると、たぶん誰にもなかなか気づかれないだろう。


もはや対策なんてあるのか

子どもはやがて独立する。
連れ合いがいてもずっと元気とは限らない。
誰だって一人暮らしになる可能性がある。
しかも家族の形態は昔と比べて多種多様になり、ますます一人暮らしは増えている。

昔だったら家族が多いし、近所づきあいも濃かったから、何かあれば誰かに見つけてもらいやすかった。
裏を返せば見つかってしまいやすい、隠したくてもバレてしまうとも言える。
面倒くささやうっとおしさを避けると、何かあったときに誰にも気づかれないことにつながる。
阿藤さんの訃報ニュースをきっかけに、しっかりした組織への所属や強いつながりがない場合は、さらに気づかれにくいことを改めて再確認した。


私の家の近所では、一人暮らしの高齢者に対しては、ボランティアが運営するサロン(おしゃべり会)に参加するよう声がかかる。
誰もが参加するわけではないし、参加する場合も、声をかけてから実際に参加するようになるまでは長い時間がかかる。
たとえ参加しなくても、そのボランティアは何回も定期的に訪ねるようにしている。
それは80歳以上が対象で、それを進めるボランティアの平均年齢も、たぶん70歳くらいだった。
ときどきその場に顔を出してみると、私は最年少で、しかも
極端に若い存在だ。
私以外に次を担いそうな世代はいない。
このボランティアグループは、果たしてこのまま続いていけるのだろうか。

つながりは意識しないと

血縁〜家族や親戚との密着度が薄くなってきた今、つながりは意識して作っていこうという流れがある。
お墓をきっかけに親しくなる墓友は、そういう流れの一つではある。
わからなくはないけど、私にとってはあまり現実的ではない。

知り合いの女性は、夫が海外で単身赴任なので自分は日本で一人暮らしをしている。
彼女は、もし自分に何かあったとしても誰にも気づかれないだろうと思うと不安になると言う。
彼女はいろいろな活動をしているけれど、会社勤めをしているわけではない。

その話を聞いた周りの人たちは、音信不通に気づくきっかけとして、SNSを上げていた。
もしもFacebookの投稿が途切れたら、不信に思うからお互いに訪ね合うっていうのは?と。

私にとっては、墓友よりもはるかに現実的だと思った。
高齢者にはなかなか難しいかもしれないけど、SNSやネットを使いこなす50代以下であれば、お互いに気にして、お互いに訪ね合うという形はそんなにハードルが高くない。

ゆるい関係の友達だったらたくさんいる、という人は多いだろう。
でももう少し踏み込んだつながり。
ちょっとうっとおしいくらいのつながり。
そういうものがないと、何かあった時に家まで見に来てくれるような関係など、そうそうできるものではなさそうだ。
そういうつながりは、たぶん意識しないと作れそうにない。
仕事でも、家族でも、趣味でも。

そういう中で、今後はSNSが大事なつながりの役割を果たしていくようになるのかもしれない。


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