2012年8月1日

想続塾でお話ししました

「遺影」についてお話させていただく機会を得た。
相続には財産の相続と心の相続がある、という考え方を提唱している一般社団法人日本想続協会が毎月開催している勉強会、想続塾でのことだ。


塾長は相続を専門にする税理士、内田麻由子さん。


想続塾では、通常は争続にならないようにするための相続ノウハウを中心に、
保険の専門家、遺言の専門家、葬祭の専門家を講師に招いて勉強している。
今回担当する私は、「遺影」についてはあれこれとブログで書いてきたが、
相続はもちろん、終末の見識は浅いし、異色な存在だ。
ありがたい機会ではあるものの、お話をするまでは参加者に満足してもらえるかどうかは、内心不安でもあった。

でもお話してみて、改めていい機会をいただいたと感謝している。


「遺影」は、相続や遺言と同じように、なかなか前もって用意する人は多くない。
むしろ圧倒的に少数派だ。
相続や遺言は、必要性を感じながらも用意しない人が多いのに対して、「遺影」はそもそも必要性に気づかない人が多い。
だからますます用意しないことになるのだ。
いざ遺影が必要になる時は、時間的にも気持ちの上でも余裕がない時である。
家族の負担は大きい。
なんでこんな写真を遺影にしたのだろう?と思ってしまうような葬儀に出席することもある。
だから事前に~というのはもちろんなのだが、それ以上に私が思うのは、遺影は残された人たちへのメッセージになること。
さらに顔には生き様が表れるから、自分の顔を写真という形で客観的に見ることで自分の生き様を確認できる。----これが私のお伝えしたかったことだ。
塾終了後には、いい遺影を用意したいという感想を多くいただいたので、改めてお話できてよかったと思った。


今、手がけていることの一つに、i-face というサービスがある。
私は、「遺影」をきっかけに、人の「いい顔」にこだわり、ブログ「遺影について思うこと~自分らしく生きるために~」を書いてきた。その流れで、その人らしい「いい顔」を撮影するサービス、i-faceを始めたのだ。
i-faceとは、私らしい顔、いい顔、愛のある顔、目(eye)ヂカラのある顔。
私が理想と考える遺影は、そういう顔だ。
そういう遺影なら、遺された人の悲しみを、少しだけ和らげるかもしれないと
私は思う。
そして、今の自分はどういう顔かを確認することは、生き方の定期検診にもなると
思うのだ。
だから、年齢に関係なく定期的に、「遺影にしてもいいくらいの自分の顔」を撮影することをオススメしたい。そういう提案を、折りに触れてしていきたいと考えている。