私の退社後の、「お金を産む」という意味での仕事は、
結局のところ、元在職していた会社との協力を前提とした仕事が中心になった。
「一人になった」と偉そうに言ったところで、所詮、仕事面では前の会社組織の
一部であることに、何も変わりないのである。
しかしながら退社したわけだから、前の会社に出勤するのではなく訪問だ。
そして会社に訪問したら、まず打合せが中心。
一応、私のために席も用意してくれてはいるが、打合せが終わっても
自分の席でゆっくりWebを見る、などというのはなかなかできない。
かつての上司、同僚、後輩に対して、仕事上の話をするにも、どこかに遠慮がある。
諸先輩に、「会社辞めても、変わらずに若いのを指導してね」などと
いくら言われても、なかなかできるものではない。
組織的に上司でもないのに、何かと偉そうに言われるのは、
さぞかし彼(彼女)にはうっとおしいに違いない、などと当事者に同情してしまうのだ。
このような仕事の仕方だけを客観的にみていくと、
果たして私は会社を辞めてよかったのだろうか?
などと、考えるようになってしまう。
このような仕事のしかたは、私の中の一部ではあってもいいが、
大部分であってはならないのだ。