新型インフルエンザの流行が始まっている。
我が家では、夫の会社でインフルエンザ患者が出たそうだ。夫にとっては日々一緒に仕事をしていた同僚だったため、言わば夫は濃厚接触者だ。それが発覚したと同時に、夫は「そう言えばのどが痛い。鼻がグズグズする。」と言いだし、その日から寝室を別にした生活が始まった。
そういう中、夏休み最後の日とも言うべき今日、朝のラッシュが終わった午前中に電車に乗ったところ、中学生らしき6人の少女のグループに遭遇した。彼女たちは、これから遊園地に遊びに行くような会話で盛りあがっていた。皆はちきれそうに元気だったが、驚くことに全員がマスクをしていた。車内はすべての席が埋まり、吊皮が半分くらい埋まる程度の混雑だ。乗客は、仕事中と思しき男性が約4割、あとは老若男女が入りまじるような構成だったが、見まわす中で彼女たち以外でマスクをしているのは30代男性のたった一人だった。
ブラジルの豚インフルエンザが発見され、薬局のマスクが売り切れ、水際作戦で成田が厳戒態勢になったのは今年の4月。当時、街なかではマスク姿を多く見かけたものだ。その頃、アメリカ人の知り合いからは「日本人は、まるで国民全員が医療関係者のようにマスクをしていておかしい」と笑われたりもした。そして今、日本国内で亡くなられた方が出始め、これだけインフルエンザ流行がニュースで言われているにもかかわらず、外でマスクをしている人をあまり見ることはない。
元気なのにマスクをするということは、インフルエンザへの予防意識のあらわれだが、今日の電車で見る限り、、中学生にとってはインフルエンザの予防意識が非常に高いことは明らかだ。 いっぽう一般はインフルエンザに対する予防意識は極めて希薄だと言える。この予防意識の結果が「マスクをする」という行動に走らせるわけだが、人を行動させる(今回の例なら「マスクをする」という行動)きっかけとはいったい何なんだろう。