世の中には「コンサルタント」と称する人があふれている。
私自身、仕事でコミュニケーション活動に関わる相談を受けたり、アドバイスをさせていただいたりする機会もある。そういうときに「あなたはコンサルタントですね?」と言われるたびに「いいえ。私はコンサルタントではありません。」とお答えしている。それは、巷にあふれるコンサルタントの中には怪しげな人も少なくないからで、本音のことを言うと、私はコンサルタントに対して懐疑的だった。
でも中にはとても優秀なコンサルタントの方が多くいらっしゃるのも事実で、懐疑的な私も、コンサルタントの発行するメルマガを愛読していたりもする。先日、そのお一人から、私はコンサルティング(セッション)を受ける機会を得た。私にとっては初体験だ。
そもそも、私は自らの新規事業立案を模索中で、そのビジネススキームに不安を抱いていた。また一方で、日々の仕事に忙殺される中で、なかなかその新規事業をツメていく作業に特化しきれない自分に対してジレンマを抱えていた。そのあたりについて、コンサルタントの意見を聞きたいと考えていたのだ。
結論から言って、コンサルティングを受けるというのは、私にとって大きな意味があった。結局のところ、判断したり決定したりするのは私自身なのだから、答えは自分自身にあるのは間違いないのだが、コンサルティングというのは、それを導き出すうえでの後押しになると思った。物事を見る上でどちらから見るかという見方や、自分自身が気づかない視点に気づけたり、どうしても自分の問題では近視眼的になりがちなときに客観的な意見や俯瞰した意見などを聞くことができる。そのコンサルタントの言うことを聞くかどうかは私の判断であるし、義務もない。けれども、それによって私が日々悶々としていた悩みや迷いのような霧が、すっと晴れた面があった。
その方は水野与志朗さん。ブランディングに特化したコンサルタントで、パーソナルブランドに関するセッションも行う人だ。私は水野さんの仕事に対する考え方に共感することが多く、懐疑的だったコンサルティングを受けてみようと思ったわけだ。彼のセッションで私が何よりうれしかったのは、忙殺の日々についてジレンマを抱えていた事態を「いろいろなことにチャレンジする」個性と評価してくれたことだった。ジレンマがモチベーションに変わったわけで、俗に言う「背中を押してもらった」のだ。水野さんのおかげで、私のコンサルタントに対する悪イメージは払拭された(笑)。
コンサルティングというのは、企業にとっても個人にとっても、前に進むためのツール(道具)の一つになり得るのかもしれない。