2014年12月21日

私の場合、意外に「孤独」は仕事の大敵だった

一人で仕事をすることで私が困ることの一つに「孤独」がある。
寂しいと言うわけではないのだが、私にとって孤独は少々困りものだ。

一人で考えていくと行き詰まることがある。
モチベーションが下がっていくこともある。

でも人と関わることで、自分の頭の中が整理されたり動いたり、元気になったりすると、強く感じるからだ。
それは必ずしもいい話を聞けるとかアドバイスをもらえるとか、そういう類のことだけではない。
たとえイラついたり、面倒だったりする関係であったとしても、自分以外の人の話を聞くことで、新しいことに気づいたり忘れていたことを思い出したりすることがある。
それをきっかけに、それまで固まっていた頭の中がクルクルとまわり出すような気がする。
まるで、かざぐるまに息を吹きかけて回すような感じだ。

会社を辞めて一人で仕事をしようと思った時には、周りに邪魔されなくなるから好きなようにできるつもりだった。
一人が困ることなど、予想もしなかった。

しかし、いざ一人で仕事を始めてみると、それまで周りに人がいるのは当たり前になっていたことに気づかされた。
その周りの人のおかげで自分の頭が回っていて、自分一人だと動いてもすぐに止まってしまうことに気づいた。
自分一人の弱さにがっくりし、仕事への自信も落ちてくる。

そういう時に、力になったのが一緒に学んだ知り合いだった。
学びの友だち、学友。
普通に読めばガクユウだが、今どきの言葉ならマナトモ、とでも言おうか。

仕事で行き詰っているとき、普通の友だちや遊び友だちは大事な気分転換にありがたい存在だけど、学友はそれとはまた少し違う意味があるように思う。

会社員時代は、会社がらみの研修以外にどこかで学ぶことなどほとんどなかったのだが、最近の私はいろいろなところで勉強するようになった。
特に今年は、いろいろなところでいろいろなことを学ぶ機会が増えた。
参加者(受講者)は共通の目的意識があるので、共通した価値観があったり、わかり合える部分があるせいか、ちょっとした会話だけでも元気をもらったり、新しい発想が浮かんだりすることがある。
こrは、私にとっては学ぶことと同じくらい価値がある。

学友の中でも、私と同じように個人で仕事をしている学友は、一人で考えていて行き詰った時は、ノートだけを持って散歩に出かけると言っていた。
街を歩く人を目にしたり、話をしている声が聞こえてくるだけで、アイデアが浮かぶと言う。
やはり、ずっと一人で引きこもっていると思考が止まってしまうと言う。

人は一人では生きていけない・・・なんてあまりにもよく言われるから陳腐なくらいだけれど、たしかにその通りだと、今、身に染みて感じる。
私の場合、一人では頭が動かなくなる。動きが鈍くなってくるのだ。
だから「孤独」だと、きっと仕事の質が落ちていくのだ。

一人の時間はとても大切だけど、一人じゃない時間も大切で、それがあるから頭の中が動いたり止まったりを繰り返し、アイデアが浮かんだり、と俄然やる気が出てきたりする。
私の場合は人と話をすることで、新しい発想が次々と湧いてくることもあるし、次にやりたい新しい仕事がはっきりすることもある。今の仕事がスピードアップしたりもする。

一人で仕事をするようになってせっかく得た「孤独」ではあるが、その「孤独」に負けないように、私は時々意識して人と会うように心がけている。
場合によっては、あまり知らない人でも、自ら連絡をとることもある。
そういう時に、営業の匂いを感じさせたくないし感じたくもないので、学友はありがたい存在だ。