2015年10月10日

エンディングノート 書いていいこと、悪いこと

拙著を読んでくれた方からのご依頼で、
ファイナンシャルプランナーの方々の勉強会で「エンディングノート 書いていいこ、と悪いこと」をテーマにお話をしてきました。

書く意味なんてあるのかしら、
書いて悪いことがあるなら書かないほうがいいんじゃない?

ハイ、そうですね。
そういうこともあるかもしれません。



エンディングノートはなかなか書けないもの

「終活」という言葉が誰にでも知られるようになって以来、その象徴ともいえるエンディングノート。
巷ではエンディングノートの書き方講座があちこちで開催されている。
だけど現実的には、エンディングノートなんてそうそう書けるものではない。

私は「失敗しないエンディングノートの書き方」なんて本を書いているけれど、

一般の人は、実際問題エンディングノートを書けるか~?!

とツッコミを入れたいところだ(苦笑)。

実際に書いている人は2%という調査もあるくらいだ。
たとえ書いている人でも、

書き始めた

途中まで

という方ばかりで、最後まで書いているという人にはあまりお目にかかることがない。

エンディングノートとは?

そもそもエンディングノートとはなにか?
エンディングノートを書くことでトラブルがあるのか?
それはどんなトラブルなのか?

今回、ファイナンシャルプランナーの皆さんには、そんなことから中お話させていただいた。
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家だけど、エンディングノートについてはそれが何かということは必ずしもご存知ない。
今回も、エンディングノートという言葉は全員がご存知だったけど、エンディングノートそのものを見たことがない人も多かった。

エンディングノートはまだまだ知られているとはいいがたい。

私がエンディングノートに出会って感じたのは、
いざという時にこういうことが問題になるのか!
ということ。
しかも考えていくと、そこに書くべきことは、実は今までの生き方や価値観が如実を表れるものだということ。

だから逆に考えると、一つ一つの項目が、自分のこれからを考えるためにもとてもいい道具だなと思った。

いつ書くの?

東日本大震災があったとき、
私たちは自然の脅威と命の儚さ、いつ何があるかわからないと思い知った。

その翌年の調査では、20代30代の若者の40%「今のうちにがエンディングノートを書きたい」と回答していて驚かされた。

けれどもそれからさらに1年半ほど経って終活やエンディングノートのお話をすると、そのときによく聞く言葉が、

まだ書いていない

ということ。

まだ?
そのときが来たら書くつもり?
じゃあ、それはいつ?

書かなきゃいけないわけじゃないけど、使わないのはもったいない

ただ、実は私自身は、エンディングノートをきちんと書かねばならないとは思っていない。
項目によっては、誤解していたりいい加減に書くくらいなら、むしろ書かなくてもいいくらいだと思う。

だけど見ることだけはしておいた方がいい。
見るだけでもいいから。

エンディングノートは、
自分がどんな最期を望むのかを次々と突きつけてくる。
けれど、それはたとえ望んだとしても、誰かに託さないと実現はできない。

自分は何を望むのか。どんなことを望むのか。
そしてそれを誰に託すのか。
なぜそう思うのか。
そのためにこれから大事にした方がいいことは何か。

・・・エンディングノートは、そんなことを考えるきっかけをくれる。

その時が来たら

ではなく、今でしょ(ちょっと古いね・・・苦笑)

早ければ早いほど、これからに生かせるはずだ。

エンディングノートを見たことがないというのはあまりに残念だ。
せっかくの自分のこれからを価値あるためにするチャンスをみすみす逃しているようなものだと思う。




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  10月14日(水)18:30~
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