2014年11月7日

働く人の電話相談、悩みは人間関係だけど・・・

働いている人たちの24時間を考えてみると、その中で働いている時間の占める割合は高い。
だからこそ働いている時間が有意義かどうかはとても大事なものになってくる。
悩みがないに越したことはないが、何にでも悩みはつきもの。

日本産業カウンセラー協会が公表した「働く人の電話相談室」に寄せられた相談内容の集計結果によれば、職場の悩みのトップは「人間関係」。
それも、男性の場合は「上司」との関係に悩む人が6割で、女性の場合は、4割。女性は「上司」よりも「同僚」との関係に悩んでいる人の方が多い(6割)。
とは言うものの、男女とも「上司」に悩むけど、意外に「上司」に悩みを相談しているというのも面白い。

30~40代に限ってみれば、「人間関係」に続く悩みが「パワハラ」。
パワハラを行うのは上の立場、常識的に考えれば40代~50代というところだろうか。
10年前にはパワハラという言葉自体がなかったので、今までだったら悩みとして認識されなかったかもしれないし、我慢するもの、我慢しなくてはいけないものだったのかもしれない。
悩んでいる人にとっては「パワハラ」だろうが、今でもパワハラ加害者にパワハラの自覚があるのかどうかは疑わしい。

中でも私が最も注目するのは、この記事のタイトルにもなっているが、職場で悩む女性は男性の2倍以上に上ったこと。
それだけ悩む女性が多いのだ、男よりも女の方が悩むのだ・・・・とは、私は思わない。

これは、相談件数が女性が2倍だったということであるに過ぎない。
悩む人の数ではない。
「悩んでいる」と言える女性と、言いにくい男性、ということかと思う。

噂話やおしゃべりが好きな女性は、男性に比べて悩みを相談することに慣れており、男性は気持ちを話すことに慣れていないように思う。
事実を述べることや論理的にモノを言うのが得意でも、自分の心の内を語ることに、どちらかと言えば男性は慣れていない。
だから、悩み相談件数として上がりにくいのではないだろうか。

その分、悩んでいること自体にも自覚しにくく我慢を重ねやすく、頑張って、頑張って、頑張っていくうちに、ポキンと心が折れる・・・そういう男性が増えているような気がしてならない。

そりゃあ、悩まないくらいのタフな精神力があればいいのだけど、そうでないなら、
悩みは小さい悩みのうちにでできるだけ解放すること。
ウジウジ愚痴るでもいいから、人に言うこと。
でも昔と違って今は飲ミニケーションも激減しただけに、職場内の発散場自体があまりないのかもしれない。

私は「働く人の電話相談室」の存在を今まで知らなかったが、今のような時代だからこそ、このような相談室があちこちにあってほしいし、その存在はもっともっと知られるようでなければ、と思う。