2014年11月18日

オトナもたのし、初めてのおつかい

新しいことが億劫になっていた私だが、小さな勇気で「はじめの一歩」を踏み出し、自転車を始めた。
それでも、私が自転車で行くのは知っているところばかり。
家の周りや、家から都心方向に向かうばかりだ。

日曜日に練馬区方面で行われたイベントに出向くにあたり、私は自転車で行ってみようかなという気になった。
地図で見ると11.5キロの距離だ。
徒歩で2時間20分という。

普段ほとんど運動をしていない私にとっては、これは大きな大冒険だった。
自宅での仕事が多いこともあり、下手をすると万歩計の1日の歩数が20歩!という驚く日もあるくらいなのだから。

途中でしんどくなったらどうしようか・・・。
自転車を置いて帰ってくればいい。
絶対に行かなければいけないイベントではなく、見に行きたいイベントだから、もしも辿り着けなくても誰に迷惑をかけるわけでもない。
そう自分に言い聞かせて、いざ、出発した。

代田を抜けて、永福町を抜けて、浜田山、高井戸・・・・
街路樹や公園の紅葉の始まりで、木々が黄色く、赤く変わりつつある。
住宅街の庭には、柿や夏みかん、柚子などさまざまな実がなっていて、その色もいっぱいだ。

南荻窪をぬけ、西荻窪をぬけ・・・・
昭和風情のお店が並ぶ。
住宅街の中には、突然、昔そのままの美容院が現われる。
中を見れば高齢のご婦人方が何人も見える。
昔ながらの小さな魚屋さん、八百屋さん、雑貨屋さん、素朴なカフェ・・・・。

善福寺を抜けて・・・目的の練馬区内のイベント会場に着いた。
イベントを覗いた後は、また自転車で家まで帰ることにはなったのだが、とりあえずカラダがしんどくなることもなく、無事目的地に辿り着き、しかも家まで帰れたことに満足だった。

これは、オトナの「初めてのおつかい」だった。
できるかな?という不安、挑戦する気持ち、もしできたら自分でも褒めたくなるような、褒めてもらいたいような・・・。
オトナの「初めてのおつかい」は、素像以上面白いものだった。
子どもの気持ちを思い出した。
これから一人でふらふら東京を走るという新しい楽しみをみつけたように思う。